大学受験における効率のよい計画の立て方

大学受験における効率のよい計画の立て方

多くの人にとって、受験勉強にかけられる時間は限られています。現役生であれば部活や学校の行事などにも満足いくまで取り組みたいですよね。そのなかで時間をうまく使い、学習を進めることが、志望校の合格には必須です。今回は、効率よく勉強を進める方法、計画の立て方について紹介します。

計画は「いまの自分と目標のギャップ」を知ることから始まる

目標だけでも、現状認識だけでも、いけない

学習計画を立てるとき、はじめにすべきは「いまの自分と目標とのギャップを知る」ことです。この順番を飛ばして、またはどちらかだけをみて「合格のためにはこの問題集を解く必要がある」「私はこの分野が苦手だから、その苦手を克服する」といった目標を立てる人がいます。しかし、この方法では遠回りや無駄を生んでしまうことになりかねません。

例えば数学の三角関数がどうしても苦手な人がいて、三角関数の問題演習に時間をかけていたとします。でも、その人の志望校では、数学はほとんどの人が高得点を取れるような問題ばかりで、差がつく(=合否が決まる)のは英語だったとしたらどうでしょう。この場合、苦手な三角関数の演習を続けることは正しい選択でしょうか。

答えは、否です。同じ人が、過去問を解いて数学のレベルを把握し、同時に過去の合格者最低点や科目別平均得点などを調べていたとしたら……。おそらく三角関数は出題されたとしても捨てることにして、差がつく英語の過去問演習などに注力したのではないでしょうか。

直前期には得点ベースで考えよう

志望校が固まり、大学別模試や過去問演習などを本格的に行うようになったら、点数計算にも「いまの自分と目標とのギャップを知る」という考え方を使ってみましょう。基本的に受験では、各科目の合計点数が合格最低ラインを超えていれば合格になります。

まず過去問などを解いて、各科目でおおよそ何点取れるかを把握しましょう。そして過去の実績から、目安として何点を取れば合格できるかを調べます。目標と実力の点数差がわかったら、そのギャップを埋めるために必要な点数を科目ごとに割り振っていきます。例えば、合格最低点まで30点足りないとき、得意な数学で20点、英語で10点多く取れるようにして、苦手な国語は現状維持に努める、といった具合です。

ここでさらに「これまでの模試では、英語の文法問題で落としているところが多い。文法書をもう一周してみることで、文法問題での点数を10点上げよう」というように、目標を詳細にすることができるとなおよいでしょう。具体的な行動まで想定できると計画が立てやすいですし、またその計画も達成しやすくなります。

自分に合った勉強サイクルを早めに見つけよう

「だれにとっても一番効果的な方法」は存在しない

書店の棚を除くと「東大生が教える勉強法」「絶対合格する勉強術」といった本がいくつか見つかることでしょう。インターネット上にも、集中する方法や計画を達成する方法など、さまざまなノウハウを紹介する記事があります。

しかし、だれにとっても一番効果的な方法というものは存在しません。合格した先輩と全く同じ方法で勉強したからといって、あなたが同じ成績を取れるわけではありませんよね。

勉強を苦痛に感じる人、特定の科目に苦手意識を持っている人は、自分にあった勉強サイクルをまだ見つけられていない可能性があります。

勉強をタイプ別に分類してみよう

ここでひとつおすすめの方法を紹介しましょう。それは勉強をタイプ別に分類し、取り組む順番を工夫することです。

朝起きて一番頭のさえているときに数学演習を片付ける、そして気分転換にリスニング教材を聞き、集中力が回復したところで英語の長文を読んでみる。昼休み後の眠たい時間は、世界史の短答問題をクイズ形式で解いて復習する。このように自分のコンディションに合わせて勉強内容を選んでいくと、比較的楽しく取り組むことができます。

もちろん、最初に述べたように適するサイクルは人それぞれです。いくつか試して、なるべく自分が楽に進められる方法を見つけてみましょう。

学校の授業では入試対策が間に合わないときには

公立の高校に通っている場合など、学校の授業ペースで学習を進めていると入試対策が間に合わないのではと思うこともあるでしょう。特に進度が関わるのは、数学・社会(特に世界史・日本史)・理科(特に物理・化学)です。これらは、初めて身につける知識や方法などが多いうえに、それら習得事項を運用できるようになる必要があるため、入試問題を解くためには履修後にある程度の勉強時間を要します。

ここからは科目ごとに、対策方法を紹介しましょう。

1 数学

学習の進度がもっとも気になる科目かもしれませんね。多くの進学校の場合、高校2年生の前期には数学の初習範囲はすべて終えているくらいのペースが多いようです。逆にこれよりも進度が遅い場合は、自分で勉強のペースを考える必要があるでしょう。

数学に関していえば、学習内容はおおよそ積み重ねなので、高校1年生の段階から過去問を解くことも可能です。大学受験の数学の問題は解き方が複数ある場合も多く、高校1年生の段階から解けてしまう問題も意外とあるもの。1問に対して30分以上かけなければいけない問題もあるため、思考力や持久力をつけるために、早期から入試問題形式の学習に取り組むことをおすすめします。たとえ独力では完答ができなくとも、自分が達するべき目標が見えて、普段の学校の学習にも力を入れて取り組むことができるようになるでしょう。

2 社会(世界史・日本史など)

社会は学校によって学習進度に大きく差が出る科目です。「入試まで1年を切ったのに、まだ授業は500年前のことを扱っている」なんてこともよくあるのだとか。社会の場合は、たとえ二次試験で長めの論述が課されようとも、たいていその対策はセンター試験後からで間に合います。ただし、それが通用するのは「基礎知識が身についた人」のみです。

基礎知識を身につけるためにはどうすればよいのか。もっとも適切な方法は、センター試験形式の問題演習を積み重ねることではないでしょうか。センター試験形式の問題は、自分が教科書範囲の知識を身につけられているかを確認するよい指標となります。

演習の際には回答の正誤のみでなく、ほかの選択肢がなぜ異なるのか(または正しいのか)を説明できるようにしておきましょう。記憶に自信のない箇所があればその都度、教科書や図説などを用いて復習を行うことをおすすめします。

3 理科(物理・化学など)

理科の学習方法については、おおよそ数学と同じです。特に物理は、数学と関係する箇所が多く、平行して学習を進めることが必要になります。数学が得意な人は物理も得意とするケースが多いので、2つの科目を伸ばせるという意味でも力を入れて取り組むとよいでしょう。

化学については、一部暗記が求められる箇所もありますから、単語暗記の学習も同時に進めるべきです。インターネットなどには、化学分野の面白い暗記方法がたくさん紹介されています。自分で好きな覚え方を見つけたり、友達とクイズを出しあったりすると、楽しみながら学習を進められるはずです。

自分がなるべく楽に進められる学習法を見つけることが、継続につながります。頑張ってくださいね。

 

参考:

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