「合格最低点」とは?意味を知れば活かし方がわかる、受かる人の考え方

「合格最低点」とは?意味を知れば活かし方がわかる、受かる人の考え方

大学受験に関する書籍やサイトに出てくる「合格最低点」をどう捉えたらよいですか? という質問をよく聞きます。過去問を解くようになると「合格最低点」と現時点での自分の点数における差が気になるものですが、「合格最低点」に一喜一憂して勉強が手につかない、なんてことになっていたら本末転倒。「合格最低点」は、受験生の皆さんがより自分の志望する大学にあった勉強ができるようにと公表されているのです。

「合格最低点」から志望する大学のテストの特徴や難度を知り、合格までの道のりを有意義にするために活用していきましょう。

合格最低点とは何?

「合格最低点」とは、文字どおり、合格者の得点のなかで最も低い点数のこと。この点数より高かった受験者は全員合格になります。ここで混乱する理由はおそらく「毎年変動するから」でしょう。試験問題は毎年同じではありませんし、年によって難易度が変わる大学もあります。受験者も受験人数も毎年同じではありません。そういった背景のなかで、大学側は過去データを参照するなどして、大学が求める学力基準を満たした学生が一定数入学するようにという思いで入試問題を作成するものです。

大学受験は高校受験と違い、日程さえあえば併願受験を何度でも行えますし、合格しても入学しないという選択もできます。そのため、大学側は定員より多めの合格者を発表することになります。入学辞退の人数を予測し、そこから合格者数・ボーダーライン・合格最低点が決まると考えるのが一般的です。

大学には同等の学力を持った学生が集まるため、合格と不合格のボーダーライン周辺にも受験者はたくさん存在します。実際の入学者が多すぎても少なすぎても困るという事情から、大学側は前期・中期・後期と試験を分散し、合格者数を調整します。このような背景を読み、前期・中期・後期のいつの時点で受験すれば有利かを考える受験生もいるようです。情報に振り回されるのではなく、情報をうまく活用できるなら、こういった「合格最低点」の観点で「受験者数」「合格者数」の情報を集め、受験計画をたてるのも有効でしょう。

「合格最低点」~受かるための活かし方

「合格最低点」を活かすもうひとつのポイントを見てみましょう。過去の「合格最低点」から、大学が「学生に求める能力」をつかむことができます。受験生の皆さんの多くは、先生から「過去問を解いて、その大学の問題傾向をつかみなさい」と指導されているでしょう。そのときに注目してほしいのが、その大学の合格最低点が満点の点数に対して高いか、低いか、ということです。

問題の難易度ではなく、求める能力の違い

「合格最低点」とは、テストで受験者に求められる「目標点」ともいえます。それが満点に対して「7割以上」の場合を高い、「7割以下」の場合を低いとしましょう。合格最低点が高いと「やさしいテスト」、低いと「難しいテスト」と考えがちですが、実際はテストの難易度と最低点は関係ありません。問題の量や問題形式(選択問題か記述式かなど)、また採点の仕方(部分点の有無)の違いから、大学によって配点に特徴が出ます。そこに注目すると、大学によって学生に求める能力や期待する能力が違うという見方ができるのです。

合格最低点が高いテスト

合格最低点が高い場合、そのテストは受験者の「時間内での情報処理能力」と「ケアレスミスをしない集中力」を測ろうとしています。計算問題、漢字問題、指示語の要約、単語や熟語、記号で答える問題など、比較的やさしく、短時間で答えられる問題が多くなるでしょう。その分、問題数も多くなるため、スピードと時間配分が勝敗を決めるポイントとなります。見直しをする時間がない可能性を考え、常に冷静に判断する集中力や平常心も必要です。過去問を解きながら、どんな問題で差がつくのか、ミスを誘う仕掛けはどこか、などにも注意を払っておきましょう。

合格最低点が低いテスト

合格最低点が低い場合、そのテストは受験者の「思考能力の深さ」を測ろうとしています。自由に自分の解答を作成できる記述問題や自由英作文などがこれにあたります。自分の意見や伝えたい事柄をわかりやすく、論理的に述べる練習をしておきましょう。誤った知識や情報に基づいた内容だと減点になる場合もあります。自分だけがわかる独りよがりな論理ではなく、自分を全く知らない相手が読んでも納得してもらえる論述をつくる力が必要です。日ごろからさまざまな分野に関心をもち、知識を増やしながら自分の意見を磨いておきましょう。

目指すは何点?合格するために設定すべき目標とは

ここまで「合格最低点」について知ったうえで、あなたは何点を目指そうと思いましたか? 「第一志望に合格できるなら何点でもかまわない」「何点で受かっても入学したら同じなのだから、レベルの高い大学に最低点で受かればラッキー」と思ったかもしれません。

さまざまな情報があふれていますが、実際に自分が受験生となった場合を考えると、自分の得点とその年の合格最低点というのは、結局は後日談でしかありません。その年の問題傾向や受験者数、ボーダーラインに何人集まるか、などが自分にどれほど影響があるかは、受験が終わるまでわからないのです。そう考えれば、受験生が合格するためにできることは、やはり当日までベストを尽くすことではないでしょうか。

志望する大学の「合格最低点」は、言い換えれば「あなたの最低目標ライン」です。あなたは、どんな目標を設定したときに一番やる気が出ますか? 人によって、高めの目標設定をするほうがやる気になるタイプと、妥当な目標を設定するほうがやる気になるタイプにわかれます。本番で緊張しやすい人や追い込まれないと頑張れないという人は、「合格最低点」より数割増しの目標点を設定するほうがよいでしょう。一方、あまりに実力からかけ離れた目標ではやる気が出ないという人は、頑張れば手が届きそうなラインを目標にし、期限を意識して勉強することをおすすめします。

あくまで「合格最低点」は過去の参考資料です。自分が楽をするための安心材料や、一喜一憂するだけの基準にせず、やる気を高める捉え方をしてください。それがどんな状況でも合格をつかむ人の考え方です。

参考:

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